キャリアコンサルタントは2016年より厚生労働大臣の認可を受け国家資格となりました。
近年、資格取得を目指す方が大きく増加しています。資格登録者数も4万人以上となり、ますます注目されている資格です。
この資格取得のためには、国家試験を突破する必要があるのですが、その国家試験を主催する団体は2つあります。そして2つの団体では、難易度や求められることにも『違いがある』ことをご存知でしょうか。
今回は、それぞれの団体の試験に求められる力を確認しながら、合格に向けた対策を確認していきましょう。
◆キャリアコンサルタントになるには
まず、受験資格を満たし、国家試験に出願する必要があります。キャリアコンサルティング協議会の受験案内によると、その受験資格とは以下になります。
1. 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方
2. 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方
3. 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方
4. 平成28年3月までに実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座を修了した方(平成28年4月から5年間有効)
(キャリアコンサルティング協議会の受験案内より)
上記の中でも、実務経験を問わない、1. の様々な団体が実施ている「キャリアコンサルタント養成講座」を修了して受験資格を満たす方が多いようです。
現在、国家資格キャリアコンサルタントを取得するための試験は、年4回行われており、厚生労働大臣が登録をした、以下2団体が主催している試験を受験する必要があります。
・特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)
「https://www.jcda-careerex.org/」
・特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会
「https://www.career-shiken.org/」
どちらの団体を受験しても「学科試験」と「実技試験」に合格をせねばなりません。
また、どちらの団体に合格をしても、同じ国家資格を得ることができます。
しかし、試験内容には少し違いがあります。次に、その違いを確認しましょう。
◆2つの団体の「受験内容の差」「合格率の差」とは?
試験合格には「学科試験」と「実技試験」の2種類を突破する必要がありますが、
「学科試験」については両団体ともに共通問題となり、70%以上の正答となれば合格です。
しかし、ロールプレイング、面接、そして論述が問われる「実技試験」の内容は団体によって異なります。さらには、その実技試験の内容だけでなく、合格率も異なるのです。
JCDAもキャリア・コンサルティング協議会も、実技試験の一部である「論述」では40%以上の正答率を得ることを合格の基準としていますが、合格の基準が大きく異なる点は、実技試験の中の「面接」にあります。
面接の科目は、「ロールプレイ」と「口頭試問」です。
ロールプレイでは、約15分間クライアント役に対して、キャリアコンサルティングを行います。キャリアコンサルタントにふさわしい回答や応対が不可欠です。口頭試問の内容は、面接官との質疑応答となります。
まずは、直近の合格率を見てみましょう。
学科試験の合格率は、出題内容の難易度によって30%~70%と変動があります。また、実技試験はおおむね70%前後の合格率となっていますが、2つの団体には合格率に差があることも事実です。
◆2つの団体の「面接試験」の差を知り、受験先を決めよう!
JCDAとキャリア・コンサルティング評議会では、「面接試験」において、合格率にも違いがありますが、そもそも求められる合格基準の違いを理解する必要があります。
その基準は以下の通りです。
・日本キャリア開発協会(JCDA)……「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」
・キャリア・コンサルティング協議会……「態度」「展開」「自己評価」
そのため、どちらの団体を受験すれば自分の得意な内容で勝負できるか、見極めることが肝心です。ご自身が受講されている「キャリアコンサルタント養成講座」は、どちらの傾向が強いのか確認しておくことも大切です。
◆「学科試験」の対策とは?
先ほど述べたように、学科試験は、団体による違いはありません。
JCDAもキャリア・コンサルティング協議会も学科試験の問題は共通しており、試験の実施日も同じです。
学科試験の合格の基準も同一で、70%以上の正答率を得ることで突破することができます。また、試験の範囲もずっと変更はありません。
そのため、変わらず以下の対策は有効です。
①過去問を徹底的にやりこむこと
→出題傾向はもちろん、出題のされ方、出典先などを把握できるようになります。
→過去問の解説としては、
「みんなで合格☆キャリアコンサルタント試験」のサイトを有効活用することもお勧めです。過去問だけではなく、試験に必要な知識事項など、とてもわかりやすくまとめられています。
【2団体の過去問サイト】
日本キャリア開発協会(JCDA)( https://www.jcda-careerex.org/past.html )
キャリア・コンサルティング評議会( https://www.career-shiken.org/past.html )
②厚生労働省発表のデータを見ておくこと
→最新のデータから出題されることが多い為、知識のインプットは重要です。
例として、厚生労働白書のリンク先は、こちらです。
https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
◆「論述試験」の対策とは?
論述試験に関しては、回答が公表をされているわけではないため、不安に思われる方も多いと思います。
しかし、基本は面接試験で問われる観点と同じです。何度も書いて練習をしましょう。
・日本キャリア開発協会(JCDA)……「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」
・キャリア・コンサルティング協議会……「態度」「展開」「自己評価」
制限時間50分ですが、問題数も多く、文章の構成を考える必要があるため、時間が足りないと感じる方も多いようです。論述試験は50点の配点ですが、ここで8割取ることができれば、面接試験もぐっと楽になります。
◆「面接試験」の対策とは?
面接試験の練習は、一人でおこなうよりも、複数人でお互いのやり取りを観察しながら取り組むことが有効です。ただし、練習相手を選ぶことは、かなり重要だと思います。受験生同士だけでなく、”面接に慣れた” 有資格者を交えて練習するほうが効果は高まります。
インターネット検索を活用すると、イベント告知型のサイトが数多く検出されますので、お住まいの地域での開催状況を確認してみるとよいかもしれません。
もし、”面接に慣れていない” 有資格者からの心無いフィードバックや主観に基づく的外れなフィードバックで、自信を喪失したり、混乱をされている受験生は、ぜひキャリコンサロンのベテラン勢にご相談ください。
適切な試験対策をおこない、合格を目指しましょう!
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第13回試験が11/3、11/9、11/10と近いため、ガイダンス的な内容ではなく、下記の内容にしたいと考えています。通常複数回に分けて行う内容を凝縮して、2日程にてひと通り試験対策が可能となる構成にしています。そのためお時間の許す限り、両日ご参加いただければと思います。
10/5(土)
・論述試験で問われていることは何か
・逐語の読み方とキーワードの拾い方
・解答事例とその考え方
・論述試験で時間切れにならないために
・論述問題のワーク
10/12(土)
・CC試験の面接試験で問われていることとは
・インテーク冒頭15分でやるべきこと
・口頭試問の答え方とそのポイント
・緊張感に負けないために
・ロープレ練習
両日とも、日本キャリア開発協会(JCDA)/キャリア・
世の中で開催をされている多くの勉強会が論述問題の解き方、面接試験ロープレでの技術やパフォーマンスに重点を置いているのに対し、この勉強会ではキャリアコンサルタント試験で問われている本質の理解、面談での自己理解と面談以後の展望を重視しています。
このため面接試験対策ではロープレ15分の出来不出来ではなく、合理的論理的に面談で起きていたこと、受験生自身の自己把握、面談の展開に応じた次の展望を繰り返し練習し、身に付けられるようにサポートさせて頂きます。
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