【キャリコンサロン関西支部主催】8.29開催
『ゲートキーパーとキャリアコンサルタントと私』避けて通れない ~自死を考えるクライアントへの適切な対応〜
日時/開催場所
2021年8月29 日(日) 9:30~11:30 Zoom
参加者数
26名
メーカー人事、人材紹介会社、人材派遣会社、公共職業安定所、製造業、証券会社、フリーキャリアコンサルタント、若年層支援、大学生就職支援 など
スピーカー
NPO法人ゲートキーパー支援センター 理事長 竹内 志津香氏
プログラム
キャリアコンサルタントとして避けて通れない「自死を考えるクライアントへの適切な対応」について、その役割を担う、ゲートキーパーの実践者であり、育成者である竹内氏の体験談から、ゲートキーパーについて学ぶ企画。
前半は、竹内氏の、ゲートキーパーを志すきっかけ、NPO法人立上げの経緯と活動、印象的だったクライエント事例についての体験談をお話し頂きました(事例共有については、参加者に対しても守秘義務順守の元でお話し頂く)。
後半は、竹内氏への質問タイムを経て、参加者と竹内氏を交えての交流タイムに入り、参加者それぞれの感想、ゲートキーパーへの印象、ご自身に照らし合わせて、自分にどのようなことができるかをシェアし合い、交流を深めました。
参加者の声
【今回の良かった点、学びになった点】
「具体的な事例を伺えて良かったです。」
「関わり方が色々あると思いました。自分でできないことはリファーすることが大切だと改めて思いました。あと、支援者のメンタルケアが大切だと思いました。」
「普段の様子を忌憚なくお話いただきありがとうございます。「死にたい気持ちでいらっしゃるんですね」と寄り添うとは習ってはいてもそれを現場でできるかどうか。」
「竹内先生のこの仕事に対する熱い想いに感動しました。苦労も多くされた中、多くの人に求められている内容ですね。私も学び多くの人に伝えてゆけるようにと思っています。」
「竹内先生、貴重なお話ありがとうございました。スイッチ1とスイッチ2のお話は、とても勉強になりました。スイッチ1の段階の竹内先生の在り方は(クライアントの横にいて、同じような気持ちを追体験する)、とても学びがありました。」
「本日は貴重なお話を伺うことができ、とても参考になりました。ありがとうございました。竹内先生の相談者を包み込むような雰囲気が、相談者の心を癒しているのだろうなと感じました。私はまだキャリコンとしての実務経験がないのですが、今日のお話を心に留めて、相談者に寄り添える人間になりたいと思います。」
「竹内先生の体験談は、想像していた以上の過酷なもので、私には無理とか思ってしまったのですが、よくよく考えれば,キャリコンをする以上逃げては通れないものだと改めて感じ、いつでも対処できる準備をする必要性を今強く感じています。」
「紙一重の生活をされているなぁと感じました。その中で、自分を相談者と完全にシンクロさせないことが、自分を維持できている秘訣なのかなぁと思いました。同じグループ別れた際に自殺者や未遂者は、兆候を見せないことも多いと言っていましたが、以前自分が勤めていた会社が毎年何人も自殺者が出る会社であったり、自分も経験があるので、確かに思い詰めていたらその気持ちを外部(知り合いや同僚)に表現しないかもしれないと感じました。だから、東尋坊(自分が福井出身なので)の「いのちの電話」は、どこの誰につながるかわからないけどただそこに立っているだけだからこそ、最後の命綱になっているのだろうなと思いました。いろいろと思い出したり考えさせていただけた時間でした。」
「竹内先生の穏やかな空気感とお話し口調に癒されながら、大変重いお話を聴かせていただくことができました。ゲートキーパーを学びその姿勢を持つ方がもっと増えれば、もっと楽に生きられ忘れてた笑顔を取り戻すことができるかもしれません。本日は、ありがとうございました。そして今後ともよろしくお願いいたします。」
「貴重なお話、ありがとうございました。壮絶(私はそう感じました)な道を歩んでこられているにもかかわらず支援を続けていく強い思いを感じました。また、旦那様をはじめとして周囲との関係も、竹内先生の人柄や姿勢と引き合って良い循環が生まれているのかも、と想像しました。更新講習など、またお目にかかれる日を楽しみにしています。」
「ゲートキーパーは、自死だけではなく、色々な人の門番であるとお聞きし、今まで自分が生きてきた中での経験を思い出しました。自分も助けてもらってきた事も含めてです。先生のお話を聞いているだけでも胸が詰まる思いでした。今日のお話を聞く機会に出会えた事に改めて感謝いたします。」
「竹内先生、今日は貴重なお話をありがとうございました。希死念慮がからむケースはなかなか、ロープレでは練習できなかったり、実際の面談でも直面することが少ないので、いつそのようなケースが来てもいい様に知識を蓄えておく必要があるなと思いました。」
「ゲートキーパー知るきっかけをありがとうございました。」
「竹内先生、本日はありがとうございました。今日はいろいろなお話が聴けて嬉しかったです。相談者の方との関わり方、自分も大切にしながらの相談業務、キャリコンと重なる部分があるなぁと思いながら聴いておりました。目の前の相談者の方にベストな情報提供が出来るよう、これからも自己研鑽しネットワークも拡げていきたいと思います。」
運営担当より
心の悩みにおける最悪の結果の一つである「自死」
コロナ禍によって生活様式、人とのコミュニケーションの取り方が変わる中で、ますます心の悩みを持つ人が増えており、様々な場面で対人支援をするキャリアコンサルタントにとっても、避けて通れないテーマとなっています。
しかしながら、対人支援のプロであるキャリアコンサルタントでさえ、「自死」を口に出すクライエントへの対応は難易度が高く、興味関心の深いテーマでもありました。
その中で、今回は竹内氏より、表面的な理論ではなく、実際の体験談を、守秘義務に細心の注意を払いながらお話を頂き、その体験談を自分たちに置き換えた際、自分には何ができるのか?どういう在り方であるべきか?をリアルに考える貴重な機会となりました
ゲートキーパーは、一定の勉強と実践が必要ではある一方、困っている人を気にかけ、寄り添って話を聴く気持ちがあれば、誰でもなれるもの。
クライエントに寄り添い、キャリアコンサルタント自身が素直な気持ちでかかわること。
キャリアコンサルタント一人で全てを背負わず、できる範囲をわきまえること。
こうした在り方と、恐れず実践をしていくことの大切さを学びました。
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