日時/開催場所
2025年7月27日(日)10:00~11:30 @オンライン
参加者数
16名(運営含む)
企画運営/登壇者
運営:研修部 部長 森田、川島、松居、岡橋
プログラム
1.チェックイン:参加者自己紹介/研修時のゲン担ぎ/当日持参するもの
2.グループディスカッション
①ちょっと気になるQ&A 事前準備
②ちょっと気になるQ&A 受注や営業関連
③ちょっと気になるQ&A 当日のトラブル
当日の内容(一部抜粋)
研修講師経験者と研修講師を目指す方が集まり、参加者間の情報共有とディスカッションを通じて、日頃の疑問や課題を解決することを目的とするイベントを実施しました。研修の事前準備・仕事の受注や営業活動・研修当日のトラブル対応という3つの主要な議題に焦点を当て、参加者たちはそれぞれの経験談や工夫、具体的な対策を共有しました。
1.チェックインとアイスブレイク
冒頭では、参加者がリラックスして発言しやすい雰囲気を作るため、グループに分かれて自己紹介とアイスブレイクを行いました。
自己紹介及び研修の際に必ず持っていくものや、ゲン担ぎとして行っているものがあるかを共有しました。
共有された持ち物やゲン担ぎ例は下記です。
◆ゲン担ぎ:大きな声で初声練習、笑顔で自己紹介、早口言葉(かえるぴょこぴょこ等)、良い物を着用する、憧れの人物を真似する(モデリング)等
◆ダイソーのタイマー: 時間表示とタイマー機能が両方表示されるため便利。今は販売終了。
◆無限時計アプリ (スマホアプリ): 文字が大きく見えやすい!
◆ヨクミエール(ホワイトボードマーカー): インク残量がよく見えるので、ギリギリまで使える。最後の一滴まで綺麗に出る。ペン先は角と丸のものがあるとのこと。
◆ミンティア:喉を使う仕事なのでスッキリしたい時に。
2.1 ディスカッションテーマ1:事前準備
研修の事前準備について、時間のかけ方や効率化の方法が議論されました。
研修の事前準備にはどのくらいの時間をかけているか
◆準備時間:コンテンツや依頼内容によって異なり、具体的な時間を定めるのは難しいという総意でした。
◆最終調整:当日まで実施することもある。当日の受講生の様子を見て最終調整を行う講師もいる。
◆コンテンツ準備時間例:初プログラム=研修時間×5、研修時間の半分、丸1日準備を2週間ほどかける、など
◆リハーサル:研修の半分、研修時間の数回分など。事前のリハーサルを通じて流れを確認する講師が多いようです。
◆AI活用による効率化:生成AI (特に「genspark」) の活用で、資料作成の時間を短縮されているようです。
ジェンスパークで作ったスライドのレベルが高すぎて自分じゃ作れないレベルの高い資料作成が可能とのこと。
内容はきちんと精査して、そのまま使うのか参考程度にするのかなど使い分けが必要との意見が多くでました。
◆綿密なタイムマネジメント:参加者のお一人は例えば2時間や5時間の研修で、パワーポイントのスライドを作ったら、スライド1枚1枚に何分当てるかを全部事前に鉛筆で書き込むそうです。時間のコントロールをして当日登壇に望み、絶対に講義終了の時間は延長しません。基本的に3分前に終わるスケジュールで時間繰りをされているとのこと。
2.2 ディスカッションテーマ2:受注・営業関係
研修講師の受注や営業活動に関する課題や成功事例が共有されました。
研修案件の受注や営業はどのように行われているか
◆直接営業:研修を売るのではなく、課題解決を売る。研修はあくまで手段。
◆紹介案件:紹介が多いという意見が上がりました。以前所属していた企業からのつながり、所属団体からの発注、キャリアコンサルタントのコミュニティ仲間からの紹介も多いとのこと。
◆日々のコミュニケーション:日常のコミュニケーションや挨拶から信頼関係を築くことが営業に繋がるという意見が出ました。「登壇した場が営業と捉えて、リピートしてもらえるよう全力投球!」や「本当に挨拶のところからしっかり魂込めてやってます」という発言が大変印象に残りました。
◆経営層とのコミュニケーション:多くの場合、研修の効果測定は受講生アンケートや担当者からのフィードバックに留まりますが、一部の講師は経営者との面談機会を設けるケースがあるとのこと。新入社員研修では、経営層が顔を出すことがあり、その際に情報交換をする機会があります。しかし、大企業では人事担当者が直接のやり取りを制限する場合もあるようです。
◆キャリコン業界の認知度向上:キャリコンの専門性を世の中に広く認知してもらうことが重要との意見が出ました。
現在の立場による工夫点
◆社内講師(独立検討中):スキルアップ制度の活用、社内で仲間づくり、まず仲間に無料で練習。
◆大学講師:肩書きとしては価値があるが、報酬が非常に低く、長期的に続けるのは難しい。若者に教えたいという思いがあるなら、時間を投資して看板を得る選択肢もある(時間とお金のバランスが鍵)。
2.3 ディスカッションテーマ3:当日のトラブル対応
研修当日に発生するトラブルへの対応策や予防策について話し合われました。
当日のトラブル事例
◆ワークにつかう機材備品(ツール)がまったく届いていない、ワークができないという日があった。
◆製造現場で突発の事故があって、受講生の出入りがめちゃくちゃ多い時にどうしようかというのがあった。
抜けた人に受講生同士で教え合う、シェアするような設計にした。
◆研修の時間に偉い人がやってきて、研修のテーマと全然違う話を20分ぐらいしていった…。
研修当日にトラブルが発生した場合、どのように対応するか
◆事前情報確認: 受講生に研修目的が適切に伝わっているかを確認することが重要。
「参加者にどういう通知が行ってるのか、メールやレターのコピーを事前にください」と営業担当に伝える方もいらっしゃいました。会社(お客様ごと)に、常識が違うので、事前にちゃんと確認しないといけないなと思うとの意見もありました。
◆受講生の感情への配慮:受講生に「恥をかかせない工夫」が共通認識。例えば、講師側が恥をかく側になる、絶対に間違えようのない質問する等。プライドの高い受講生には、講師が長く関わり、褒めることで対応する。
研修冒頭での目的・ゴール共有: 研修の冒頭に、目的とゴールは必ず受講生自身に直接伝える。
◆アイスブレイクの重要性:「なぜこれを受ける必要があるのか」をまずは納得してもらってから、受けてもらうことを心がけている。
◆参加者のエピソード: 「私いつも自己紹介で鉄板ネタにしてるのが、名前を名付けたのが祖父なんですね。で、あの、実はばあちゃんと結婚する前に付き合ってた元カノの名前なんですよ。」このような自己開示で受講生との距離を縮める。笑わせたもん勝ち。笑うと警戒心溶けたりする。自己紹介などの冒頭で共通点を話したりなどの「掴み」はすごく大切で場を和せることに繋がります。
◆落語の学び:落語は掴み方や導入の仕方を学ぶ上で非常に役立つとのこと。落語にすごくはまっている方がいらっしゃいました。
今後の活動予定
研修部のイベントとして、定期勉強会が年内あと2回(9月、11月)開催される予定です。
次回の予定は9月28日前後を検討中です。
テーマについては、参加者からのアイデアもFacebookで募る予定です。お楽しみに!
今回のイベントでは、研修講師が日頃直面する様々な課題に対し、具体的なノウハウや工夫が共有されました。特に、事前準備におけるAIの活用、営業における人間関係の重要性、そしてトラブル対応における受講生への配慮とアイスブレイクの工夫は、今後の研修活動において非常に有益に感じました。参加者からは、普段聞けない深い話を聞けて良かったという声が聞かれ、交流の機会の重要性を再認識しました。
参加者の声
・やっぱり、準備って結構本当に直前まで重要なんだなっていうのを勉強させてもらいました。
・キャリコンが専門家としても世の中に広く認めてもらえるように働きかけるということがとても大事なんだなってことがよくわかりました。
・皆さんの経験、お話し、工夫をお聞きできて、とても良い学びの時間となりました。いただいたヒントを実践でも活かして行きます。そして、アマチュア落語家への道、世界が「進め」と言っているように感じました!