研修部では、「学びの実践」をテーマに、研修やファシリテーションに関するナレッジシェアを行っています。また、外部の有識者を招いての講義やディスカッションを通じて、日々の活動に活かせる学びの深化を図っています。
今回は、2ヵ月に一度開催している部内イベント「ナレッジシェア」のご紹介です。
テーマは「研修講師のしくじり先生」。座談会形式で、現役の研修講師が自らの失敗談を共有し、その教訓を語っていただきました。
※キャリコンサロン研修部内にて、アーカイブ配信あり※
日時／開催場所
2024年9月29日（日）10:00～11:30 ＠オンライン
参加者数
研修部メンバー：約20名
プログラム／登壇者
登壇者：岡庭 美和、小原 大直、小林 慶聖、平井 厚子
進行 ：森田
運営 ：松居、川島、加瀬、岡橋
【当日の内容（一部抜粋）】
ディスカッションテーマ
①最初に経験した大きな失敗は？そのときの感情と学んだ教訓は？
②失敗から学んだことを現在の研修にどう活かしているか？
③研修での失敗を防ぐためのコツや工夫は？
1つ目のテーマ：「最初に経験した大きな失敗」
ある講師からは、フリーランス講師としての初期に、社内講師と社外講師の違いに気づかずに大きな失敗を経験したというエピソードが語られました。社内講師では、職場環境や参加者の背景を理解したうえで研修が行えるため、同じ感覚で社外講師もできると思っていたとのこと。しかし、クライアント企業のニーズをしっかりと把握せず、期待されていることと実際に提供した内容にギャップが生じ、大きな壁にぶつかったそうです。
この失敗から学んだことは、事前にクライアント企業の情報をしっかりと収集し、担当者とのコミュニケーションを重視することの重要性。研修前に現場の状況や参加者の背景を把握することが、成功のカギだと実体験を交え語っていただきました。
2つ目のテーマ：「失敗から学んだ教訓をどう活かしているか？」
次に、失敗から得た教訓をどのように現在の研修に活かしているかについてのディスカッションが行われました。ポイントとして挙げられたのは、以下の2点です。
①自分の得意分野をベースに、常に学び続ける姿勢を持つこと。
②クライアントとの認識のズレをなくすため、細かくコミュニケーションを図り、事前調整を徹底すること。
これらの姿勢が、研修の成功に繋がると参加者同士の共感を得ました。
3つ目のテーマ：「失敗を防ぐためのコツや工夫」
最後に、研修で失敗を防ぐための具体的な対策について議論されました。
①受講者が消極的だったり否定的な場合は、率直に気持ちを聞き、相互理解を深めることで、研修に引き込む工夫をする。
②トークスクリプトは準備するものの、その場の状況に合わせて臨機応変に進め方を変えることを意識する。
③自分自身の失敗談やキャラクターを出し、人間味を持ったコミュニケーションで受講者との距離を縮める。
このように、実践的な工夫が共有され、座談会は終了しました。
グループワーク：アクションプランのアウトプット
座談会後のグループワークでは、参加者が5つのチームに分かれ、実際の研修現場での対応策をまとめました。以下はその一例です。
・冷静に考え、まず最初に何をすべきかをルーティンとして整理しておく。
・クライアントの要望を鵜呑みにせず、誤解がないように丁寧に確認を取る。
・受講者のレベル感を事前に慎重に把握し、認識の齟齬をなくす。
・研修の冒頭でアイスブレイクのバリエーションを増やし、受講者の関心を引きつける。
実際の研修をイメージした具体的な意見が数多く出され、活発な議論が行われました。
今回の「しくじり先生」イベントでは、現役講師や講師のタマゴたちが陥りやすい失敗ポイントに焦点を当てたことで、参加者のスキルアップに繋がったのではないかと感じています。
研修部では、今後も「学びの実践」をテーマに、さまざまな学びの共有を続けてまいります。
参加者の声（一部抜粋）
・「管理職研修のテーマを直前に変更することになった経験を通じて、トップの意向を早めに確認する必要性を再認識しました。担当者とのコミュニケーションだけでなく、決裁者との早期調整が研修成功のカギだと学びました。」
・「研修前の雑談やアイスブレイクなど、参加者との距離を縮めるための工夫が重要であることを改めて感じました。特にオンライン研修では、リアクション機能などを使って参加者の反応を確認しながら進める必要があると気づかされました。」
・「研修の事前準備はもちろん重要ですが、当日の状況に応じて柔軟に対応できる力が必要だと感じました。予定通りに進まないことを想定し、その場での対応力を養うことの大切さを実感しました。」
・「自分の失敗や成功体験を共有することで、参加者に親近感を持ってもらえることを学びました。特に、自分自身の実体験を元にした話は、受講者にとっても有益で、共感を得やすいと感じました。」
・「研修が成功するかどうかは、クライアントとの事前すり合わせにかかっていると実感しました。受講者のレベルやニーズをしっかりと理解し、クライアントの期待に応えられる研修を提供するためには、細かな確認とコミュニケーションが不可欠だと気付かされました。」
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