キャリコンサロン部活FES
LEC東京リーガルマインド×キャリコンサロン

キャリアコンサルタントとして実践で活きる学びや、仲間とのつながりを求めている方へ。
全国85名が参加した「部活FES 2025」では、支援スキルを深める講演や実践ワーク、部活動ごとのテーマ学習を通じて、“一歩前へ進む学びとつながり”を体感しました。
【開催日】
2025年10月18日(土)9時45分~14時30分
2025年11月 1日(土)9時45分~14時30分
【全体プログラム(当日スライドより一部抜粋)】

DAY1:
LEC様特別講演、読書部、研修部、エンタメ系部活(モルック部、人狼部、ゴルフ部)
DAY2:
大学生支援部、おっさん部、、ロープレ部、エンタメ系部活(モルック部、人狼部、ゴルフ部)
■オープニング|
キャリコンサロン代表:塚田 亜弓氏
「キャリコンサロンが目指すこと」
イベントは、モルック部・堀さん、ゴルフ部・杉本さんの軽快な司会でスタート。
冒頭では、キャリコンサロン代表・塚田亜弓より
サロン設立の背景や日々の活動、そして大切にしている指針である「つながる・深める・仕事へ広げる」についてお話しました。
あわせて、キャリアコンサルタントと企業をつなぐ独自の仕組み「キャリコンネット」の紹介も行い、個人の学びにとどまらず、社会への価値提供を目指すキャリコンサロンの取り組みを共有しました。

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■特別企画|
LEC東京リーガルマインド様 特別講演
「キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを受ける意味と効果」
講師は、風見 眞 氏
(LECキャリアコンサルタント講座 講師/1級キャリアコンサルティング技能士)。
キャリアコンサルタントの活動実態や、
「支援者であるがゆえの孤立や迷い」という現場のリアルを踏まえながら、
「ラーメンを食べずに、美味しいラーメン屋にはなれない」
という印象的な比喩を用いて、
“支援者自身が相談を受けることの大切さ”を語っていただきました。

「キャリアコンサルタントが、キャリアコンサルティングを受けるということ」
現在、キャリアコンサルタントの主な活動領域は、企業(40.2%)、需給調整機関(23.8%)、教育機関(20.2%)が中心です。
一方で、「これまでにキャリア相談を受けたことがある労働者」は、全体の1割前後にとどまっているという現状があります。
支援する側は増えているのに、支援を受ける側はまだ少ない。
このギャップは、外部労働市場におけるキャリア支援が縮小傾向にあることを示す、ひとつの課題でもあります。
こうした環境の中で、キャリアコンサルタント自身もまた、特有の悩みを抱えやすい立場に置かれています。
資格を取得したものの、
・実践の場がなかなか見つからない
・気軽に相談できる仲間がいない
・成果を求められるプレッシャーに追われている
こうした状況が重なり合い、支援者であるはずのキャリアコンサルタントが、孤立や迷いを感じやすい構造が生まれていることが、講演の中でも語られました。

また、講演では、公共施設の相談員、企業内キャリアコンサルタント、資格取得直後の方、育休中の受講者など、さまざまな立場の事例が紹介されました。
そこで一貫して伝えられていたのは、次のメッセージです。
「迷いや不安は、専門性が不足している証ではない。成長のサインである」
スーパービジョンを受けること。
仲間同士で相談し合うこと。
さらには、お金を払ってキャリアコンサルティングを受けること。
それらは決して弱さの表明ではなく、支援者として学び続けるための、主体的な選択なのだと、改めて気づかされる時間となりました。
キャリア支援とは、誰かの人生に伴走する仕事です。
だからこそ、支援する側自身もまた、自分のキャリアと向き合い、アップデートし続ける必要があります。
この講演は、キャリアコンサルタントという専門職の在り方を、静かに、そして力強く問い直す機会となりました。

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≪参加者アンケートより≫
・キャリアコンサルタントに受かったあとに参加することをおすすめする団体の紹介が参考になりました。
・キャリコンがキャリコンを受ける必要性を改めて理解。スーパービジョンにハードルを感じる方が多いということも知りました。
・キャリアコンサルタントとして人の相談に乗る立場であっても、自分自身がキャリアコンサルティングを受けることって、実はすごく意味があると感じました。
・自分が受けることで、より共感的に、そして丁寧に相手に向き合えるようになると思いました。
・キャリアコンサルタントも一人の人間。自分を見つめ直す時間を持つことは、専門性を高めるだけじゃなく、より良い支援につながる大事なプロセスだと感じました。
・有料、無料に関わらず、キャリアコンサルティングを受ける重要性がある。
■読書部
【リーディングジャーニー ~世界を知る・人を知る・自分を知る~】
読書部は2024年に関東支部の自主企画として始まり、2025年に正式な部活動へと昇格した発足して間もない部活のひとつです。現在は全国から20名ほどが参加し、隔週でオンライン読書会や「推し本バトル(ビブリオバトル)」「本棚バー」など、多様な形式で“本を通じた学び合い”を実施しています。
読書会では毎回50〜60ページを読み込み、参加者が読書メモを持ち寄り、心理的安全性のある対話を展開。キャリア支援に関する本の内容を多角的に解釈し、実務に生かす視点を共有する場として機能しています。
今後も「推し本バトル」や『コミックナイト」など、参加しやすく継続的に学べる企画を予定しています。


≪参加者アンケートより≫
・本についていろんな見方を学べそうだと思いました。
・あまり本を読むことがなかったので少し読む興味が沸いた。
・日頃から活動がとても活発で、毎回いろんな本や人との出会いがあって楽しいです。
これからも、参加できるときはどんどん参加していきたいと思っています!
・読書部参加のハードルがそれほど高くないので今度参加してみようと思いました。
■研修部|
落語家いっきょう(木本 努氏)
【落語に学ぶ、心に届く研修スキル】
研修部は230名以上が所属するサロン最大規模の部活です。
HRラボの研修案件を多数担当し、講師・ファシリテーター・テクニカルサポートなどで多くのメンバーが活躍。
今回のイベントでは、キャリコンであり落語家でもあるいっきょうさんより「落語に学ぶ、心に届く研修スキル」をテーマにお話していただきました。
落語の構造(導入・展開・落ち)、舞台装置が持つ意味、段取りの重要性などを、研修デザインに置き換えて解説。特に“準備が成果の8割を決める”という視点や、台本を身体で覚える技法は、研修講師を目指す参加者にとって実践的な学びとなりました。落語の世界観を通じて「聞き手を惹きつける話し方」「ストーリー性のある構成」の重要性を理解する貴重な機会となりました。




≪参加者アンケートより≫
・研修講師と落語家さんの共通点が面白かったです。
・間の取り方、観客と一緒に舞台を作るという考えはキャリコンの研修にも活かせると思いました。
・たしかに、「落語ってキャリアカウンセリングにも通じるな」と感じました。
・話の構成や“間”の取り方、しぐさや表情の使い方など、落語には人の心を動かす技術がたくさん詰まっています。相談者の話をじっくり聴いて、共感しながら引き出していくカウンセリングにも、落語の感性が活かせると思いました。今後も、落語から学べることを大切にしていきたいです。
・いっきょうさんの落語を聴いて、落語に興味を持ちました。笑いって大事(これは常日頃思っている事ですが)人の話を聴く、人前で話す準備など、キャリコンに繋がるお話も興味深かったです。
■大学生支援部
学生支援の幅を広げる
~学生を見る目をアップデートワーク~
部長の佐藤さんより、部の設立背景と活動目的が紹介されました。
大学生支援部では「学生を見る目をアップデートする」をテーマに、就職支援に携わる中で生まれる疑問や課題を共有し合い、支援者自身の視野や知識を拡張していくことを大切にしている部活です。
アップデートワークでは、運営メンバーの三好さんのファシリテーションでワークを実施。「老婆と若い女性」の有名なだまし絵を用いて、ものの見方や思い込みの存在に気づく体験から始まり、実際の学生相談事例を題材に、言葉の裏にある学生の本心や揺れ動く気持ちをどう捉えるかをグループで深く議論しました。
学生と支援者の間には知識・経験のギャップがあり、支援者は自分の枠組みで判断してしまいがちですが、多様な視点から柔軟に学生を理解する姿勢が重要であることを再認識する機会となりました。



≪参加者アンケートより≫
・以前、大手転職イベントの自己分析コーナーに対応した際に感じた、「答え教えて」的な印象が懐かしくも腹落ちしました。
・騙し絵とワーク。「正解を知っている人」を求められるかもしれないことを頭のどこかに置いておくことの発見がありました。
・短い時間ながら、ワークにて多くの気づきを得ました。表の言葉と裏にある気づきを比較して考えることが新鮮でした。
・何もかもが便利になっている今だからこそ、表だけではない裏にある気持ちをのぞけるか、新たな視界を広げられるか、我々の役割の重要性を再認識しました。
■おっさん部|
金澤 美冬 氏
【『おじさん』について語ることで見えてくる社会の景色】
部長の稲葉さんより「おっさんが生き生きと活躍できる社会をつくる」という独自のテーマのもと活動していることが共有されました。
「おっさん」という言葉に象徴される社会課題に焦点を当て、男性中心の社会構造や固定化されたイメージの中で生きづらさを抱える人たちに寄り添うことを目的としています。発表では、働かないおじさん問題を“中動態”という視点から読み解き、社会や組織の構造が「働かない」状態を作り出すプロセスを考察しました。
またゲストの金澤美冬さんから「おじさん未来総合研究所」の取り組みが紹介され、おじさん自身が安心して弱音を吐き、学び直しや再挑戦ができる場づくりの大切さが語られました。おじさんに対するネガティブなイメージと、個人が抱えるリアルな生きづらさを改めて見つめ直し、キャリア支援者としてどのように向き合うべきかを考える濃密なセッションとなりました。



≪参加者アンケートより≫
・おっさんの二極化という捉え方は印象的でした。
・非常に核芯に迫る話がテンポよく展開された。小気味良かった。
・人によって感じ方が違うことを受容する。まずは傾聴から。
・中年への支援と狙いの新しさに感動したのですが、その層からの相談ニーズが顕在化していくのは、社会情勢として少し先のような印象を持ちました。
・「おっさん」が素直になれる世の中になれば良いと感じました。
■はじめのロープレ部
【困った場面で使えるキャリア面談のコツ】
部長の安孫子さんより活動概要やこれまでの変遷が紹介されました。
元々は「はじめの一歩部」として誕生し、資格取得後の“実践への自信不足”を解消する場としてスタート。現在はベテランも継続参加できる形へ進化し、より幅広い支援者が交流・学び合う部活として運営されています。月1回の交流会ではロープレのマッチング、フィードバック、理論学習などを実施しています。
今回のイベントでは「困った場面で使えるキャリア面談のコツ」をテーマに、はい/いいえでしか答えないクライアントをどう支援するかを考えるワークが行われました。
グループディスカッションでは、質問の工夫、場の温度感の調整、沈黙の意味づけなど、実践的な視点が交わされました。
さらに、一級技能士のアドバイザーからはメタファーを用いた質問や沈黙を尊重する姿勢について専門的なアドバイスもあり、理論×実践が融合した非常に学びの深いプログラムとなりました。





≪参加者アンケートより≫
・グループワークでは他の方の視点を学ぶことができました。
・みんなでディスカッションすることの面白さや1級の方の考え方もとても興味深かったです。
・無口で感情表現を表さないクライアントとの接し方で、面談の初動4分の大切さ、関係構築がいかに大切かを改めて感じました。
・1級の方のお話でメタファーをまじえた質問や、オープンクエスチョンからのうっとおしかった感じを答えてもらうという視点が面白かったです。
■エンタメ系部活(モルック/人狼/ゴルフ)
エンタメ系部活のセクションでは、モルック部・人狼部・ゴルフ部がそれぞれの特色ある活動を紹介し、楽しみながらつながりを深められるキャリコンサロンならではの魅力が伝えられました。
◆モルック部
部長の堀さん・渥美さんより、国内外の大会への出場や定期的な練習会の様子が共有され、函館での世界大会出場というチャレンジ精神溢れる取り組みが印象的でした。


◆人狼部
副部長の伊良皆さんが登壇し、「ゲームをとことん楽しむ」を合言葉に、初心者にも優しい場づくりで全国のメンバーと交流している様子が紹介され、実際のワードウルフ体験で会場も盛り上がりました。

◆ゴルフ部
部長の杉本さんより、コンペ開催や他団体との共催の実績が紹介され、ゴルフが“交流と内省の場”として機能することが”ゴルフあるある”を用いてユニークに語られました。


楽しむことが単なる余暇にとどまらず、人との関係性を深めたり、支援者としての視点を広げたりするきっかけになる―そんなエンタメ系部活の価値が存分に伝わる時間となりました。
≪参加者アンケートより≫
・スポーツの勝負ごと(負けてもOK)好きなのでモルック興味深々です。
・モルックの存在は知ってましたがルールを知りませんでした。面白そうですね。
・人狼部のゲーム内容がまだ理解出来てないですが、面白そう。
・ゴルフはキャリコンである。私が好きな登山とゴルフの共通点に気づきました。
・それぞれの部活でキャリコンならではの参加意義があることが伝わりました。
最後に
キャリコンサロンは、
キャリア支援者がつながり、学びを深め、仕事へと広げていくことを目的としたコミュニティです。
知識やスキルだけでなく、人との関係性や実践の場を通じて、キャリア支援の可能性を広げていくことを大切にしています。
今後のイベント情報や活動予定は、「キャリコンサロン公式無料LINE」にてご案内しています。ご関心のある方は、ぜひご登録ください。
≪参加部活≫
・キャリコンサロン研修部
・はじめのロープレ部
・大学生支援部
・おっさん部
・人狼部
・ゴルフ部
・モルック部
・読書部
≪登壇者及び運営スタッフについて≫
全体運営:キャリコンサロン運営事務局(岡田彩、塚田亜弓)
各部プログラム:キャリコンサロン各部部長を中心として検討
運営サポート/司会:(杉本 洋、堀 彩夏)

-みなさま、ご参加ありがとうございました!
【主催団体について】

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